子犬系男子の溺愛っぷり。

「俺、嬉しい。」

「そ?」

「だって怜先輩がギュって抱きついてきたら俺……死ねる」

「…バカ。」

「それくらい嬉しいんですよ」

「はいはい」


死んだらやだよ。

死ぬなんて言わないで。

裕貴君がいなくなっちゃったら、あたし生きてけないよ?


それくらい好きなんだからね?

…ちゃんと覚悟しててよね。


ーーーあたしの"愛情表現"を。


「あ、それより早くここ出なきゃ」

「そーでした!忘れてましたね」


すぐに出るつもりが少しばかり話をしてしまった。

朔真さん心配してるかな…?


ホールに出ると朔真さんと目が合って、あたし達の方に歩いて来た。


裕貴君には聞こえないくらい小さな声で


「…泣いたのバレた?」

と聞いてきた。


それに頷くと、『そっかそっか』と頭を優しく撫でられた。


ここに来るのが遅かった理由も朔真さんにはお見通しみたい。


…あたしにもお兄ちゃんがいたらこんな感じなのかなぁ。

ちょっと兄弟に憧れたりする。


1人っ子だから尚更。


「じゃー、2人共気をつけて帰りなよ?それとまたいつでも来ていいからね」

「はい。必ず来ますね!」

「今日はありがとうございました」