子犬系男子の溺愛っぷり。

誰にも真似出来ないような、夏目君しか出来ない技みたいな。

本人は全く気づいてる様子なんて、これっぽっちもないけど。


「怜先輩、シャーペン貸して?」

「…は?」


来たと思えば、第一声がシャーペン?

夏目君が来るようになって、よく物を貸す日が徐々に増えてきている。

忘れ物をしているのなら、同じ学年の人に借りればいいのに。


そしたら、わざわさ2年の教室にまで来る必要もなくなるのにね。


「今日筆箱忘れちゃって!だから貸してもらっていいですか?」


コテンと首を傾げてみても、それが何の違和感もなく、ごく自然に見える。

夏目君だからこそ出来る仕草。


筆箱をとりに自分の席まで行って、あまり使っていない可愛すぎるシャーペンを手に持って行った。

どういう反応をするのか、それも見てみたかったから…なんて。


目の前に差し出すと、何の躊躇いもなく、手に取り

「ありがとう、怜先輩っ!」

と笑顔を向けられた。