熱くて深いキスなんてされたら、慣れてないあたしは確実に気を失ってしまうくらいの衝撃だろう。


……っ

想像しただけでも、ドキドキ。


「怜先輩。慣れていきましょうね♩」


とびきりに甘い笑顔全開で。

今の裕貴君ならやりかねない。

…その前にあたしが断れるかどうか。


裕貴君の子犬のようなうるうるした瞳で見られてお願いなんてされたら断るなんて出来ないし…。


それを知りながら言ってのける裕貴君は間違いなく確信犯。


「怜先輩。俺のとびきりの愛をその身体に刻んであげますよ」

「…っ」


一瞬狼の顔をして。

その姿にゾクゾクしてしまう。


甘いマスクの裏には狼の顔を隠していて、それを上手く使い分けている裕貴君の誘惑にはきっと何年かかっても抜け出せる気がしない。


甘い誘惑と、鋭い目。

その2つには勝てない。




「ーーー…だから怜先輩、


俺にもっともっと溺れてよ。」