子犬系男子の溺愛っぷり。

* 裕貴side *


放課後いつもの様に一緒に帰る為、怜先輩の教室に向かった。


「怜先輩〜って、あれ…?」


机の上にはちゃんと鞄は置いてあるのに姿だけがない。


怜先輩がいない代わりに友達の園田先輩が椅子に座って、少しだけ暗い顔をしていた。


何かあったのかな…?

それに、怜先輩もいないし…。


「あの、怜先輩どこに行ったか知ってますか?」


園田先輩は俺に気づいたのか、先程の暗い顔はいつの間にか消えていて


「怜ねー、今ちょっと用事があって…」

「?」


何か隠してるような…。

そんな感じがしたんだ。


「ここで待っておいて」

「え、と…怜先輩は誰かとどこかに?」


するとほんの一瞬だけど微かに肩が動いたのを見逃さなかった。


"誰か"、と。

聞いたその瞬間に。


その誰かに俺は見覚えがあると思う。