子犬系男子の溺愛っぷり。

ーー…


「は、ぁ…っ」


体育館から抜け出してから走りっぱなしだったからとても疲れた。

夏目君は息一つも乱していなくて爽やかな顔をしていた。


ちょっと、むかつく。

汗すらかいてないし…。


「怜先輩、大丈夫ですか?」

「大丈夫じゃない。疲れた」


走ってたせいでね!

夏目君が手を離してくれないから、あたしまで走る羽目になったんだよ。


そりゃ、体育館から抜け出せた事は良かったかもしれないけど…


「それより、怜先輩。本当に俺の事、好きなんですか?」

「…っ!」

「ほら、答えてください」


優しい声なのに、なぜかいつもと違って感じるのはあたしの気のせい…?


「怜先輩、答えてください」

「…好き、だよ」


気持ちを伝えるのがこんなに難しいものなんだという事。

"好き"を言葉に出すっていうだけでも緊張するのに…。


顔が熱い…っ

夏目君のせいだよ…!