子犬系男子の溺愛っぷり。

「怜、呼ばれるってば」

「いやいや、あり得ない」

「本当なんだって!怜なんだよ!」


ないないない。

あたしなんてあり得ないって。


何かの間違いでしょ。

それか名前が似てるとか。


『黒瀬怜さーん?いましたら舞台の方まで来てください』


進行をしている男子は相変わらずあたしの名前を呼んでるみたいで。

それか名前が同じ人なのか。


「怜、早く舞台行って!いつまでも疑ってないで。ほら、早く!」

「え、ちょ…」


詩織に舞台の近くまで引っ張られて、階段の目の前に着くと背中をバンっと叩かれた。

"頑張れ"と言葉と共に。


「…」


静かに階段を登ると、目の前にはたくさんの人がいろんな叫び声を発していた。


夢、じゃないんだ…?

これは本当に現実?


嘘なのか本当なのか分からないくらい頭の中が真っ白になっていて。


『それではみなさんお待ちかねの告白タイムとさせていただきます!』


え、え……?

今から告白タイム?

ちょ、待ってくれないの!?


体育館の舞台の上で、しかも目の前にはたくさんの人がいるのに…

こんなとこで告白しろと……?