子犬系男子の溺愛っぷり。

教室には次々とお客さんが入って来ていて結構繁盛しているみたい。

まだまだ接客をしないといけないと思うと憂鬱でならないけど、我慢しなきゃ。


…あぁ、本当に嫌だ。

夏目君に会いたいけど、今この格好では会いたくない。


でも、会いたかったり…。

夏目君と話してると心が落ち着くというか安心するから。


「あれ、怜先輩?」


あまりにも会いたすぎて幻聴みたいなのが聞こえてきた。

こんなとこに夏目君が居るわけないし。


むしろ声が聞こえるはずがない。


「おーい、怜先輩!聞こえてますか?」


怜先輩?確かにあたしは怜だけど…

そう呼ぶのは夏目君だけ。


「ねぇ、怜先輩。俺ここにちゃんといるので無視しないでくださいよ」

「………え?」


やっぱり間違いじゃなかった。

幻聴なんかじゃなく、確かにここに夏目君がいて。


もちろんあたしの目の前に。

ニコニコした夏目君が。