子犬系男子の溺愛っぷり。

あたしそういうの嫌だ。

自分から話しかけてきて何かを言おうとしたのに途中でやめられても気になって仕方ないし。


自分の話なら尚更。

無言の圧力をかけてみても斎藤は一向に話そうとはしなくて。


「おーい、斎藤!ちょっと来てくれ」

「え?あ、おう」


斎藤とほんの少しだけ目が合ったかと思うとすぐに逸らされて、そのまま逃げるように友達の方に向かって行った。


何なの、あれ。

友達だったら言えばいいのに…

あたしってそれだけの存在?


それとも友達だと思っていたのはあたしの勝手な思い込み?


「怜、そんな悲しい顔しないの」

「…してないよ」

「してるよ。あたしじゃなくても周りが見てもすぐに分かっちゃうくらい」

「…」


詩織には、敵わないな。

本当何も隠すことなんて出来ない。


「話聞くよ?」