子犬系男子の溺愛っぷり。

「あ、いや…俺は大丈夫なんですけど、むしろ嬉しいと言うか…」


緊張していると思ってたけど、案外そうでもない感じ?


「怜先輩の家に入るなんて、まずあり得ない事なのに入る事ができて。…俺、なんか嬉しいです」


うん。この様子だと緊張してない。

緊張どころかお母さんの誘いを好都合に受け止めている。


さすが、夏目君。

ちょっと関心しちゃったよ。


「あの、怜先輩の部屋見てみたいんですけど…」

「だ、ダメ…!」

「えー…少しだけでいいんです」


うるうると目を潤ませて見つめてくる夏目君は、あたしがこの手に弱いって事を知っていてしているみたいで。

まさしく、子犬系男子。


「ダメダメ。絶対ダメ」


これに引っかかっては、負け。

夏目君の誘惑に負けちゃダメ。


「怜〜、ご飯出来るまで部屋でくつろいでもらいなさいね」

「え"!?」


お母さんがあり得ない一言を。

普通、それ言うか?

夏目君は男子なんだよ…?


それを分かっていて言うお母さんは、一番質が悪そうだ。