タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

仕方ない・・・。危険を承知で飛び込む以外、ないでしょう?


虎の巣穴に入り込まなきゃ、虎の子は手に入らない。


高リスク、高リターンだよ。


「ブランお願い。ここはひとつ頼むわ」


いっちょ白騎士の名にふさわしく、勇敢に虎の巣穴に突っ込んでもらって・・・


――バッターーーンッ!


・・・・・・へ?


あたしの足元の床が、大きく振動した。


なんだ? と思って視線を下に向けると・・・。


「・・・ブラン!?」


ブランが床の上に仰向けに引っくり返って目を回している。

あたしは仰天してしまった。


ど、どうしたのブラン!? 急になにがあったの!?


あ、まさかタヌキ寝入りか!? 


タヌキって捕獲されそうになると、仮死状態になって危険をやり過ごすって聞いたことがある!


ちょっとやめてよ! こんな時にタヌキの生態発揮しなくていいって!


こら起きろ! 今すぐ息を吹き返せー!


慌ててかがみ込み、ブランの様子を伺うあたしの鼻に、プゥンと漂う香り。


え? これって・・・まさか・・・!


あたしはブランの手の中を確認した。


そこにはしっかりと空のグラスが握られている。

・・・・・・

・・・・・・・・・・・・。



おっまっえぇぇーーー!!

空腹に耐えかねて、酒飲んだなあぁぁーーー!!?