タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

揃いも揃って、こんなんが王族ってどんだけ危険な綱渡りしてんのよ! カメリア王国!


「今すぐに余興を始めよ」

「はぁい! 父上!」


はぁい、じゃないっ!!!


父親に褒められた王子は喜色満面、浮き足立っている。


「だれかいないかなぁ!? 父上の御前で、自分の勇気を示す者は!?」


それ「勇気」じゃなくて、「無謀」!


さすがに貴族たちは顔を見合わせ、尻込みしている。


そりゃそうだ。自前の兵隊は持っていても、自身が戦った経験がある貴族はそういないだろう。


誰も名乗りを上げない状況に、王子が口を尖らせながらダンッと床を踏み鳴らす。


「ねえ! 誰かいないのぉ!? 決闘する人!」


うわムカつくその言いぐさ!!

ほんとに一発、ぶん殴りたい!!


何人かが、しぶしぶ手を上げ始めた。


察するところ、将軍とかの階級の人たちみたい。


なるほど、エラい軍人が参加しなかったら、弱虫毛虫扱いされて立場なくすもんなぁ。


しかし・・・困った! 当初の計画から外れまくってる!


これじゃせっかくのブランの美貌が、何の役にも立たないよぉ。


この余興に参加したら軍人たちが決闘の相手なの? そんなの危険すぎる!


でも参加しなかったら目的が果たせない・・・。