そして。

あたしの頬からブランの手が離れて・・・


ブランが立ち上がる。



身を翻し、彼は走り出した。

タヌキ達が、次々とその後に続く。


・・・戻って来てね。戻って来てね。


戻って来てね。戻って来てね。戻って来てね。



一瞬だけ、ブランは振り返った。


あたしを見つめている。


彼は、笑っていた。

とても幸せそうに笑っていた。


その笑顔が金色の光に包まれる。



ブランも、タヌキ達も、地竜も。

全部全部、大きな金の光に包まれて。


眩しくて眩しくて・・・・・・・


眩しくて、涙が出て・・・・・・



そして、ついになにも・・・



見えなく、なった・・・・・・。