タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

「なるほどそうか! 確かにそうかもしれないな!」

ブランの表情がパッと輝いた。


タヌキ達もニコニコしてうなづいている。


あたしはブランに縋りついて懸命に確認した。


明確な返事を聞かずにはいられない。


「ねぇ、どうなの!? 確実にブランは戻って来られるの!?」

「ああ!」

「ほんとに!?」

「たぶんな!」

「た・・・・・・!?」


たぶんって、なによそれっ!?


確実な話じゃないの!? はっきりしてよ!


「いや、だって初めての事だから、確実かどうかは分からないさ」


「でもきっと大丈夫さ!」


「そうだよ、きっとうまくいくよ!」

「大丈夫、大丈夫! 心配ないって!」


あっはっはっは。

ブランとタヌキ達が顔を見合わせ、揃って笑い出す。


「バカ! 笑いごとじゃ・・・!」


歯を剥いて怒鳴るあたしに、それでもみんなニコニコと笑顔を見せる。


あたしは、そんなみんなの笑顔を見比べているうちに・・・


思い出した。これまでのことを。


初めて出会った時から、いつもそうだった。


お気楽で、お人好しで、どこか必ず抜けてるタヌキ達。


深く考えもせず突っ走るのは、彼らの悪いクセ。


でも、いつも透き通るように純粋だった。

それは・・・・・・


彼らの中には、いつも真実があるから。