タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

・・・・・・・・・・・・。

未来?


そこであたしは引っ掛かった。


ちょっと待て。未来? 未来って・・・・・・。


ハタと地竜に視線を移す。


これ、倒れてるよね? 倒しちゃったよね?


・・・確か・・・・・・

地竜って倒しちゃダメなんじゃなかったっけ?


うん。そうだよ。

地竜が死んだら大地も死んで、この世の全ての命が死・・・・・・。


「ブランーーーーー!!」


「うわビックリした。なんだよ急に」


「なんだよ、じゃないーーー!!」


どうすんのよ! 地竜死んでるよ! 


はっきりバッチリ死んじゃってるよ!


どうすんのよ! いったいこれ、どうすんのよー!!


「大丈夫だ。地竜は死んじゃいないさ」


口から泡を吹く勢いで絶叫するあたしに、ブランはあっさりと答えた。


・・・へ? 死んで、いない?


「その一歩手前までいったけどな」


「剣が吸い取った地竜の力を、剣を通して戻しているんだぁよ」


「こいつが完全に地竜としての存在意義を見失う前だったから、なんとか間に合った」


じ・・・じゃあ、本当に死んでいないのね!?


よ、良かったああぁぁー!


あたし、世界を破滅に導いた男の嫁になっちゃったかと思ったよ!