タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

・・・・・・地竜が、倒れるーーー!


凄まじい大揺れを予想して、あたしは青くなった。


ここで、このガレキ全部が崩れ落ちたら・・・!


でも、予想に反して揺れは来なかった。


地竜の体はフワリと軽く崩れ落ち、地に横たわっている。


・・・? ひょっとして、さっき地竜の体から噴き出してた黒いのが?


とにかく大惨事にならなかった事に、あたしは胸を撫で下ろした。


ここの全員、ガレキの下敷きになるところだった!


地竜が倒れても、しばらく周囲は静寂に満ちていた。


みんな何の反応も示さず、ただオズオズと互いの顔を見合わせている。


どうやら、やっと片が付いたらしいことがまだ信じられないんだ。


様子を伺うように、地竜のそばに立つブランを見つめている。


ブランは物思いにふけるように、地に伏す地竜をじっと眺めていた。


そして不意に振り返る。


何かを探すように動き回る目。そして視線が、ピタリと止まり。


「・・・・・・ミアン」


あたしの名を呼ぶ。


あたしは、突っ立ったままでブランを見つめていた。


肩まで届く、白い柔らかそうな髪は血に染まり。


濡れたブドウのように艶やかな瞳は、疲労の色が濃く。


驚くほど白かった頬は、泥にまみれ。


身に着けた鎧も、どす黒く汚れ果てた姿。


美しさのかけらも無い。あれが・・・・・・


これが・・・・・・


あたしの、夫。


あたしの愛する・・・・・・伝説の白騎士だ!!


「ブランーーーーー!!」