タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

毎日のようにお互いを訪ね合い、語り合う。


心は花咲く様に浮き立ち、時を忘れるほどの素晴らしい日々。


わたくしが若者に惹かれるのは・・・当然の成り行きだった。


胸は高鳴り、切なく疼き、吐く息すら燃え上がるほど深く熱い想い。


そんなある日・・・

若者はわたくしに、重大な事実を告げた。


『姫、わたくしはカメリア王国の王子なのです』


密かに宿敵国に送り込まれた王子。


王位継承権の低さゆえ、誰からも無視され続け、危険な任を与えられた。


わたくしと同じ、孤独な境遇の王子。


『でも私は、姫と出会えた。姫を心から愛してしまった』


『王子さま』


『私の生涯の愛を姫に捧げます。どうか一生を共に生きて下さい』


・・・・・・夢のようだった。


恋い焦がれた相手からの熱烈な愛の告白。そして熱心な求婚。


敵国同士の姫と王子の、決して公にはできぬ恋。


その秘めた苦しみが、障害が、火に油を注ぐように愛を深めていく。


秘密の逢瀬。交わし合う愛の時間。そして・・・


わたくしはお腹の中に、愛の結晶を授かった・・・・・・。