タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

たとえブランに別れを告げられたとしても。


タヌキの一族から、見放されたとしても。


おタヌキ王の存在を失ったとしても。


あたしにとって・・・

それでも彼らは、いまだに変わらず大切な仲間なんだ!!


それがあたしの中の真実だ。


一番大切なものを守りたい。


ただそれだけのことに、何の理屈が必要だろう。



『だからわたしは、ミアンを守る。なんの理屈も必要ない』



うん・・・。なんの理屈も・・・・・・。


グッと唇を引き締め、あたしは上を向いた。


涙の味を噛みしめて、ゆっくり立ち上がる。


「オジサン、お待たせ。さあ行こう」


タヌキを・・・

ブランを守るんだ!!


オジサンが、足元からジッと見上げている。


光と意思と真実を取り戻したあたしの顔を。


そして嬉しそうに微笑んで、ピョーンと威勢よく飛び上った。


「よっしゃあ! 行くだあよぉ!!」


『さあ、行くであるよ・・・ミアン』


・・・うん!


あたしはしっかりとうなづいた。