タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

タヌキに一番先に被害が!? 


ただでさえ今は人間のせいで数も減って、一族の力が弱まっているのに!


「ねえちゃん、何とかしねえと!」


「な、なんとかって・・・」


「白タヌキの嫁なんだろが!? 伝説の嫁なら、なんか特別な力があるんじゃねえのか!?」


伝説の、白騎士の嫁・・・。


ジリジリと焦燥感にかられるあたしの胸に、その言葉は責めるように突き刺さる。


でももう・・・違う。

あたしはブランに別れを告げられ、一族から排除されてしまった。


白タヌキと人間の嫁の伝説なんて嘘だ。


あたし達の間には愛なんて無いし、あたしには何の力も無い。


だからあたしは、何もできない。


できないんだ・・・・・・。


ガックリと頭を下げて、オジサンにそう告げた。


「そんなこと言ってねえで、何とかしねえと!」


「無理だよ。だってあたしはもう嫁じゃない・・・」


「できるって! しっかりしろよぉ、ねえちゃん!」


「無理だよ。だってあたしは仲間じゃない・・・」


「ねえちゃん!」


「無理・・・・・・」


――ゴィーーーーーン!!


いきなり、頭頂部に強烈な打撃を食らった。


バチィっと頭の中に強烈な火花が飛び散り、視界がグルンと回る。


な・・・な・・・??