タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

「たぶん、そいつが盗んだんだぁよ!」


盗んだ? 人間が?


・・・確かに、ノームの誰もあんな物騒な物を盗むとは思えない。


あんなに厄介払いをしたがっていたんだから。


じゃあやっぱり犯人は・・・あの地下空洞に入った人間?


つまりそれは、あたし達だ。でもそんなバカな!


当然、あたしじゃない。

ブランでもない。ブランの匂いならオジサンにはすぐ分かるだろう。


スエルツ王子も違う。

地下に落ちてからは、ずっとノームやあたしと一緒だった。


それじゃあ、残るは・・・


オルマさん・・・・・・?


あたしは懸命に記憶を引っ張り出す。


モモンガに変化したブランが、地下空洞に現れたとき。


オルマさんだけが少しの間、姿を見せなかった。


あの時、彼女はひとりだった。


じゃあ・・・まさか、オルマさんが?


「オルマさんが竜神王の目を盗んだ・・・?」


「おるまぁ? あーあの、タプンタプンした女けぇ?」


「でも、なんで!?」


オルマさんが竜神王の目を欲しがる理由なんか無いんだよ。


欲しいどころか、逆に見つかってもらっちゃ困る立場なんだよ。


アザレア姫のために。


そうだよ、彼女の大切な大切なアザレア姫の・・・。