タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

竜の体が地面に倒れると同時に、恐ろしいほどの振動が襲ってきた。


――ズウゥーーーーーン!!!


今度は引っくり返っただけでは済まなかった。


体が何度もバウンドして、地面にたたきつけられる。


――ドドドッ・・・!


天井がついに崩壊するかと思うほど、大きな落石が続いた。


巨大な岩が落下してくるのを、あたしは下から茫然とながめる。


岩石に・・・押しつぶされる!

死ぬ! 死ぬ! 死ぬーーー!!!


転げまわっていたノームたちが、この窮地に立ち上がった。


小さな体を素早く起こして次々と宙に飛び上る。


そしてハンマーを猛烈に振り回し、落石を破壊し始めた。


――ガゥンッ! ドゴォ!


片っぱしから割られた岩石が、粉々になって上から全身に降り注ぐ。


岩石に比べれば小さいとはいえ、立派な石つぶて。


ガツゴツと連続する強烈な痛みに、両手で頭を覆って身を丸くし、必死に耐える。


早く収まって! このままじゃみんなが大ケガしちゃう!


体を縮め、目をつぶり、ただ皆の無事を祈った。