タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

「おぉい! 白タヌキ! おめえ、やめろってー!」


オジサンがピョンピョン飛び跳ねながら、ブランに向かって大声で叫んでる。


「地竜にゃ、手を出しちゃなんねえ! 土中の精霊なら、そんなん知ってっだろーがぁ!」


両手をブンブン振り回しながら必死に訴えている。


その血相を変えた様子に、あたしたちは顔を見合わせた。


「オジサン、それどういうこと?」


「竜ってのは、自然の具現なんだぁ! 地竜は大地そのものだぁ!」


オジサンは飛び跳ねながら、大きな身振り手振りで叫び続ける。


「地竜に手を出すっちゅーのは、大地を攻撃してるっちゅーこった! 大地が傷付いたら、世界の生き物ぜんぶが傷付いちまう!」


大地を攻撃すれば、大地の力が弱ってしまう。


土の活動は衰え、冷えて、作物が育たなくなる。


世界すべての植物の活動が止まってしまえば、人間も他の生き物も、生きてはいけない。


「ましてや、おらたちノームやタヌキは土の精霊! 地竜に手を出すっちゅーことは、自分を傷つけることと同じだぁ!」


「そんな・・・!」


「それが土中の精の掟だ! タヌキやめろー!」


「ブ、ブラン! 聞こえてるー!?」


あたしは慌ててブランに向かって呼びかける。


そんな事情があるなんて知らなかった! ブラン、やめてー!