タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

ブラン!? 両手両足を大きく広げ、まるでモモンガみたい!


・・・ていうか・・・・・・。

あたしは目をパチクリさせた。


もろにモモンガだわ、あれ。


ブランがモモンガに変化して、宙を滑空しているんだ!


前足と後ろ足の間の、薄い皮膜が風を切る。


白い体がフワリと竜の鼻っツラに降り立ち、ビタリと貼り付いた。


でも地竜は胴に比べて腕が短いせいで、爪がブランまで全然届かない。


ぶうん、ぶうんと大きく首を振る。


その動きに合わせて、ヒラリヒラリとブランモモンガが宙を舞った。


そして、常に竜の顔のあたりにうまく引っ付いている。


「タ・・・タヌキ? タヌキが空飛んでる?」


スエルツ王子が情けない声を出す。


「それになんかさっき・・・キミの名前を呼んでなかった? あのタヌキ」


「いや! それは気のせいだから!」


「あの声、ボク、すごく聞き覚えが・・・」


「だからそれは、すごく気のせいだって!」


あたしは両手と首をブンブン横に振る。


まずい! バレる? まさかこのままバレちゃう?


「ミアン! 待ってろ! いまオレが助けてやるからなー!」


うわあぁ! ブラン!

タヌキの姿のまんまで人間の言語を叫ばないでぇー!


「スエルツ王子さま! 男爵夫人! ご無事でようございました!」

「あ、オルマさん!?」