タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

どこがいいのさ! ちっとも良くない!


「あたしもブランと一緒にいる! 大蛇のときは一緒に戦ったでしょう!?」


「今度の相手は危険すぎる。ミアンをそんな目にあわせられない」


「いい! あう!」


断固として主張するあたしに、怖いくらい真剣な目でブランは言った。


「お前を守りながらだと、オレは思い切り戦えない。不利なんだ」


「・・・・・・・・・・・・!」


つまり・・・あたしは足手まといってこと?


確かにこの中でまともに戦えるのはブランだけだろう。


で、でも、だからってそんな・・・。


「お前を守り切れずに、死なせてしまいたくない」


「ブラン・・・」


「大丈夫だ。オレに構わず城に向かって全力で逃げるんだ。分かったな?」


キメラはゆっくりと、でも確実に距離を詰めてくる。


いつ襲い掛かってくるかわからない。一刻も早く決断して行動に移さないと。


あたしがマゴマゴしていると、王子やオルマさんまで危険にさらすことになる。


ギリギリと痛む胸を押さえつけながら、あたしは仕方なくうなづいた。


「みんな、後で城で会おう! いいな!?」


ブランの言葉に、王子とオルマさんが怯えながらもうなづく。


「よし ・・・散れ!」


皆がパッと四方に散った。

ブランがあたしに背を向けて走りながら、叫ぶ。


「ミアン! 船室で・・・すまなかった!」