タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

冷たい石の床に、ヘタリと身体を横たえる。


大きな喪失感のあまりに、もう自分の体を支えることすらできない。


絶望にとらわれ、両手で顔を覆うあたしに、セルディオ王子が声をかけてきた。


「男爵夫人」

「・・・・・・・・・・・・」

「どうやら私は、なにか夫人にご迷惑をかけてしまったのかな?」


・・・・・・・・・・・・。


まったくその通りっっ!!!


かな? じゃないわよ! かな? じゃ!!


あんたさえ横から出てこなきゃ、今頃あたしの願いは聞き届けられていたのに!


迷惑ってレベルを通り越して、致命傷食らったわよ!!


王子といい、姫といい、あんたといい、王様といい!


なに親族総出で連携しながら、ひとの人生踏みにじってんのよ!


あ・・・あたしに、なにか恨みでもあるってのっ!?


「この、この・・・!」

「ところで男爵夫人、これから少しお付き合い願いたい」


・・・・・・・・・・・・。


この大バカ王族ー! と叫ぶ寸前に、意外な言葉。


付き合え?

それって、あたしと男女交際したいって意味じゃないよね?


「アザレア姫が、あなたに会いたがっているのだ」