タヌキな騎士と選ばれし花嫁の・・・「愛は世界を救うんです!」

「王様! 待ってください!」


王様に向かって走り出す。


衛兵が、思い出したように慌てて槍で行く手をふさいだ。


「あの、下賜の件なんですけど!」


槍越しに、王様の背中に向かって声を張り上げる。


「私の奴隷身分を・・・」

「その件は、また後日に改める」


あたしはまた、『を』の状態のままで硬直してしまった。


後日に改める?


つまり、後回し? また王様の気が向いた時にってこと?


・・・・・・冗談じゃないわよ!!


あたしは目を剥き、思い切り息を吸い込んで悲鳴のように叫んだ。


「王様ぁっ!!」

「余は疲れている。また後日に来るがよい」


来られないのよ! もう二度と!


これが最後のチャンスなの! 今しかないのよ!!


お願いだからあたしの話を聞いて!