クレアはその後、とても豪華で派手やかな結婚式をあげ、スレダたちの協力のもと、女の子を無事出産した。

育児をしながら復学・・・と思った矢先にまた妊娠がわかり、2人目は男の子を出産した。



ゼイルは家で育児を手伝いながら、仕事も家でパソコンやファックスに追われて仕事をこなした。


「すまない・・・復学しろなんて言っておいて俺は・・・」


「何言ってるのよ。勉強は必ず再開するわ。
だけど、今は、家族で過ごす方が大切だと思ってるの。

それに、今の方がお父様のお仕事だってある程度わかるようになったし、あなたを支えられるようになったと思えてとってもうれしいのよ。」



「クレア・・・ほんとにたくましいな。君は。
いっしょに遊んであげたお嬢様が、今はこの家の中心だ。

そうだ、そろそろ疲れたろう。
俺が最近知った、疲れがとれるお茶と君の好きなお菓子を作ってやろう。」


「わぁ、楽しみ!
私専属の執事をしてくれるの?」


「ああ。もうアルバイトじゃないぞ・・・ずっと専属の執事だからな。」



「もう、ほんとに困った夫ねぇ。
わかったわ。死ぬまでこきつかってあげるから。いいわね。」


「はい、お嬢様の思いのままに。」



実際のところ、クレアがいつ復学できたのかは不明だが2人が子育てしながら父の遺した会社を潰すことなく経営していった事実はのちに経済誌にも登場しているほど、明確であった。




おしまい。