「な、何ですか!?」 「ここ。いい場所でしょ。放課後には響くんだ、金属音が」 よく見渡すと、野球部のグラウンドが見える。 「今は無理だけど、いつか俺が金属音を響かせるから」 放課後は、ここに来るようになった。 私は湊くんを見るようになった。 ―――――カキーン 湊くんの音。