「……ありがとう。一生、大切にするよ」 「へっ……?」 予想外の言葉に、思わず目を開ける。 すっと手を掬われ、どうしていいかわからなくなる。 「言っただろ?僕はいくらだって待つって。君の気持ちが僕に追いつくまで」 そういう彼はうれしいような、でも少し寂しげな笑顔を浮かべながら、私を見つめていた。 「……遅くなってしまっては行けないし、帰りましょうか」 その笑顔を見ていると何故かきゅっと胸が締め付けられるような気がしたけど、私は気付かないフリをしてカバンを手にとった。