「おめでとうございます、先輩」

「ありがとう。カセイクラブはお前達に託したぞ」

「任せてください。藤丸先輩を見習ってしっかり部長のサポートしますんで。な、部長?」



こっちを振り向いて目配せする那央。

あたしは笑って頷いた。



「はい! 支えてもらいながら頑張ります」

「縁ちゃんが部長なら安心だわ」



カレンさんもにっこり笑う。

そう。なんとあたしが次期部長、そして那央が副部長になってしまったのだ。

まぁ、あとは今も別の先輩とバカ話してるヤンキー二人しかいないから、こうなるのは必然的なんだけど。



「奈々ちゃんと米倉くんも、これからも協力してあげてね?」

「はい!」



元気な返事をする奈々ちゃんと、のっそりと頷くネクラ。

カレンさんは笑みを絶やさず、藤丸先輩を見上げる。



「これで私達も心置きなく留学出来そうね」

「まったくです」



…………え?

今、何て言った?