愛すと殺すと


それから、その日のうちに連絡をうけたマザーらは帰ってきた。


そして俺らと帰宅し、帰るやいなやすごい殴られた。


市川の件、家出の件――いままでにないくらい殴られた。


千晶を殴るのは止めろと言おうとして、やめた。



千晶は明らかに“死んでいた”から。



殴られようが罵られようが、一言も言葉を発することはなかった。





翌々日。



この日は鳳紀の通夜だった。





顔は殴られなかったのが幸いした。


節々の痛みに顔をしかめながら出席したお通夜には、鳳紀の友達がたくさん出席していた。


皆涙を流していて、愛されていたことがわかった。


もう帰ってこない。

絶対に。

二度と。



例外ではなく、俺も泣いた。


わんわんと、

バカみたいに、子供みたいに。




潤んだ視界で移った千晶はやっぱり泣いていなくて。




そういえば、俺らはご飯を食べてないや。




そんなどうでも良いことが頭を掠めた。