愛すと殺すと



「こんちわ」


にかっ、とどこか荒っぽく笑う。


「私は山本朱祢。せーしんかのせんせーだよー」


「…バカにしてる?」


「してないでちゅー」


ははは、と笑いながら。



「はい、ちみは?」



「…芳川陽紀」


「ほぉー、じゃあ陽ね。
で、そこのお嬢様は?」


「……」


この人が嫌なのか、ぎゅうと抱きついてくる千晶。


軽く頭を撫でてやり、先生(と呼ぶべきかな)に名前を教えてやる。


「千晶です」


「名字は?」


「……(仮)菅原」


「はは、なにそれ意味わかんねー」



それすらも愉快に笑う。


…変な人、だな。


気持ち悪いくらいによく笑う。



「お兄ちゃんだったんだっけ」



千晶を目でさし、鳳紀のことであろうことを聞いてきた。


「はい」


「敬語いらないー」


けらけらまた笑う。


「でも…そっか、お兄ちゃん…だったのか。

…辛かったなあ…」


よしよしと千晶を今度は柔らかく撫でる。

さっきのとは違い、どこか気持ち良さそうに。