愛すと殺すと


「二つ目は安心したかった」


「安心?何に?」

眠いのか欠伸を漏らしながら聞いてきた。


「自分が抱かれることで、『あぁ私生きてる』ってなれた。
あれだ、リストカットと一緒」


「……っ」


さすがにこれはこたえたのか、唇を噛み締めた旦那。


「豹変系とはよくいったものだなー
豹変することで裏表が出来て、“自分”が曖昧になったんだ。

生きてるか死んでるかがわからなくなり、あぁ生きてるって安心できた。

仮定だけどな」


「なんか、酷すぎんな…

みっつめは?」


顔を険しくしながら聞いてきた。


「みっつめは、まあ仮定っちゅーより真実なんだがな」


寒くなってきたな、と思ったらだありんが上着をかけてくれる。
なんていい旦那だ、と幸せになるが、なんだか空しくなった。

美澤にもこんな人できたらいいなって。