愛すと殺すと

◇◇山本先生の診断結果◇◇



すうすうと眠る美澤を眺め、軽く頭を撫でてやる。

「…ん…」

身動ぎしたものの眠りは深いらしい。


あれから大変だった。
わんわん泣き出して過呼吸になりかけた美澤を落ち着かせ、美澤の家に連れていった。

そこで話を聞き、全てを理解した。


「…可笑しいだろ」

コイツの世界は、居場所が壊れちまってる。

じゃあ美澤は、どこにいればいい?


変える場所もなく、群れに混じることもできず。


本当の、ひとりぼっち――


「朱祢、そろそろ行くぞ」

「わあってる」


旦那の声が後ろから聞こえ、ムカつきながらも答える。

長くは居られない。

「……だいじょうぶ、美澤。私はあんたを裏切らない」


最後にそう言い、また頭を撫でて、部屋を出た。