愛すと殺すと


◇◇◇


傷が塞がりかけてきたな、と階段に座りながら気づいた。


帆音ちゃんとショッピングモールに向かい、たまたま陽紀くんに会うなどのトラブルがあった。


ちなみに、帆音ちゃんには好きだとか話してない。


弱い部分だし、信用ならないし、化粧臭いし。



でもやっぱりあの目が欲しいから。



頑張って声をかけた。


昨日、あの化粧がウザかっただろうとお詫びを兼ねて、積極的に。



結果は惨敗。



泣き真似までしたのに、一切相手にされなかった。



手強い、手強すぎる。



いじらしい女設定で頑張ってみたけど、やっぱり私は二の次さんの次。

眼中にはあるけど、ハエとたいして変わんない。


むしろハエだ。


たまたま目の前をうろちょろと飛び回る、それ以下でもそれ以上でもない存在。



でもま、一応。




「うぅ…ひっく…」



まだ泣いておこう。


遅れながら登場って来るかもしれないし、なんて未練たらたら。

おかしいなぁ、来いってまだ思ってる。





「どーした?」