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傷が塞がりかけてきたな、と階段に座りながら気づいた。
帆音ちゃんとショッピングモールに向かい、たまたま陽紀くんに会うなどのトラブルがあった。
ちなみに、帆音ちゃんには好きだとか話してない。
弱い部分だし、信用ならないし、化粧臭いし。
でもやっぱりあの目が欲しいから。
頑張って声をかけた。
昨日、あの化粧がウザかっただろうとお詫びを兼ねて、積極的に。
結果は惨敗。
泣き真似までしたのに、一切相手にされなかった。
手強い、手強すぎる。
いじらしい女設定で頑張ってみたけど、やっぱり私は二の次さんの次。
眼中にはあるけど、ハエとたいして変わんない。
むしろハエだ。
たまたま目の前をうろちょろと飛び回る、それ以下でもそれ以上でもない存在。
でもま、一応。
「うぅ…ひっく…」
まだ泣いておこう。
遅れながら登場って来るかもしれないし、なんて未練たらたら。
おかしいなぁ、来いってまだ思ってる。
「どーした?」



