「……」

「ん?陽ー、なんでもう一個買うの?」

「…いや、まあ…ね」


水とイチゴミルクとカフェオレを抱えて保健室の扉を開けた。


「…お?」


なぜか電動マッサージ機で肩を癒してる先生が中にはいた。


「…なんだ」


もう少し落ち込んでると思ったのに。

意外に呑気に肩凝りを解消してるじゃん。


「どーしたの、それ?」


「ん?昨日だありんが買ってきてくれたのー」


うぃんうぃんと音を鳴らしながら。


「…菅原治ったか」


「愛の力で」


「なにそれ」


少し睫毛を伏せて、俺の後ろに隠れてる千晶を見る。


「菅原。

これいる?」


なぜかマッサージ機を手に握らせた。


「…肩凝ってない」


不貞腐れてる千晶に、ニヤリと妖艶に笑って。



「バカッ!お前じゃねーよ!

布留にやんだよ、うぃーんって!

バイト終わりにお疲れさま♪ってさぁ?」



「…おぉ!」


顔を輝かせる千晶。