七倉からのメールを見て、胸の奥が熱くなりじーんと揺れた。



 ずりぃよ、マジで。

 俺の胸に一番響く言葉ばっかり並べやがって。




 目頭がまた熱くなってきた。




 こんな情けない俺のどこがいいんだか。


 そんなことを思うと、思わずフッと笑ってしまった。






 簡単にあっさりと幸せは掴めないけれど


 人には誰だって幸せを手にする権利がある。



 不幸せばかりの人生にも、きっといつか幸せは倍になって訪れる。




 大切な大切な初恋が実らなかったけれど


 失恋の痛みや辛い気持ちを知ることができた。




 涙も笑顔も、積み重なっていく思い出で


 日々成長していく俺らには、必然と絆が生まれている。


 いくつもの小さな経験が、俺らを大きく変えていく。






《メール、ありがとな。
 かっこいいって言ってくれて、好きだって言ってくれて、ありがとな。

 …俺さ、茜にも要にも幸せになってもらいたいけど、七倉も幸せになってもらいたいんだぜ?》





 晴れ晴れとした気持ちになった俺は、七倉にそう返信した。