「――だから茜は、友情を一番に考えるんだ」



「そうなんだ……」




 俺が光雅高校に入ったのは、茜のことが心配だったから。


 茜が光雅高校を受けると話したとき、思ったんだ。




 茜を守りたい。一人にしたくない。




 そのとき、「俺も受けようと思ってた」と言った俺は、実はそこではなく家から一番近い高校を受けようとしていた。


 けど……茜を放っておけなくて、追いかけるように光雅高校を受けた。




 そこで茜は、七倉と出会った……。


 よかったな、茜。



 七倉みたいな、友達思いな子が親友になってくれて。





「七倉、ありがとな」



「え…?」




「茜の友達になってくれて。あと、隠し事話してくれて」





 俺も、ぶつかるよ。

 要とも、茜とも。



 自分の気持ちに正直になるよ。