―湘南―

 車内でワイワイ騒いでいる間に、車は湘南に到着した。

 駐車場に車を停め、俺達は荷物を抱えキャンプ場に向かう。

 テントは二つ、男子用と女子用だ。

 テントを張り終えると、俺達は早速水着に着替え、海へ飛び込む。

 テントから出てきた美貴ちゃんも妃乃ちゃんも、ハイレグビキニ。しかも黒と赤だ。超セクシー。

 その悩ましい姿に俺は目のやり場に困る。友達の彼女なのに、かなりドキドキしてる。

 俺は海でチャポチャポしながら礼奈の水着姿を想像し、すでに鼻息も荒い。

 テントからゆっくり出てきた礼奈は、白いタオルで体を隠しモジモジしている。

 タオルからチラリと見えたのは……。

「はぁ?」

 な、なんと。
 中学校で使用する黒のスクール水着!?

 な、なんで?

 ここは湘南だよ。学校のプールサイドじゃないんだ。小学生ならまだわかるが、デートにスクール水着って、ありえないだろ。

 俺は海から上がり、礼奈に近付く。

「礼奈……スクール水着ってさ、今時小学生でも着ないよ」

「もう、言わないで。お兄ちゃんが、勝手に水着を入れ替えたんだから」

「……へっ? 水着を入れ替えた?」

「礼奈だって、キャンプ用に可愛い水玉のビキニを買ったんだからね。それなのに……バッグを開けたら、スクール水着が入ってたの」

 くそー! 敏樹の奴!
 俺の楽しみを奪いやがったな。
 あのバカ、張り倒してやる。

「……カッコ悪いよぅ。礼奈恥ずかしいよぅ……。もう泳がない」

 俺はバスタオルで、礼奈の全身を包み込んだ。

「大丈夫だよ。海に入ったら、水着なんて見えねないから。それにスクール水着でも可愛いよ。だから一緒に泳ごう」

「……うん」

 俺は礼奈に右手を差し出す、礼奈はちょっとはにかみ、俺の手に指を絡ませた。

 めっちゃ可愛い俺のお姫様。水玉ビキニは見れなかったけど、礼奈のスクール水着も何気に萌えだ。

 俺は……ヘンタイか!?