〈side. Ryuki 〉

千年の儀当日。


そして作戦決行の日。


この日は忘れられない日となるだろう。


「じゃああたしはいくから…気をつけてね」


マリーヌが俺らを心配そうに見て、馬車に乗った。


クリルは今朝からカードままでマリーヌに同行するらしい。


ダァチさんは頭を下げてマリーヌの後に続いた。


馬車を見送った後俺らは精霊達と共に王宮へ向かった。


案内は人目を避けるために裏路地側の塀の上を通る。


「リュウキ…残るか」


精霊達を先頭にして俺、ロイド、ニーナ、ナルシストの順で向かっている。


そんな時のロイドの冷めた声と視線。


「だ…大丈夫だ。 こんな…所で休んでいる場合ではない」


俺の体力は限界に近くなっていた。


「そうか。 だが、ここで手を貸すわけには行かないからな」


「わ、わかっている」


俺は身体に鞭打ってでも歩をやめなかった。