出発する日曜日の朝。 私は結局一睡もすることなく、陸の腕の中にいた。 今日ほど朝日が淋しく感じる事はない。 夕日ならばともかく…。 日が開ける。 時計を見れば、まだ5時を少し回ったところだろうか。 私はソロソロと陸の腕の中から抜け出すと、カーテンが開け放たれた窓際に体育座りで座り込んだ。 少しづつ白い光が窓に広がる。 眩しくて涙が零れた。