陸と手をつなぎ歩く。 歩きなれた道も、見慣れた景色も何もかもが、いつもと違って見える。 繋がれた手に、ギュッと力を込めれば、陸もまた優しく握り返してくれた。 そんな何気ない行動一つ一つが、私にとっては大切な全てだった。 交わされる会話も。 交じり合う視線も。 溶け合う体温も。 陸との間にあるもの全てが、愛おしく思えた。