*
「じゃ、よろしく」
「うん、分かった。部活頑張ってね」
「ありがと。じゃあな」
「バイバイ」
放課後。
今日も長い長い一日が終わった。
高校生になってもう三年目になるのに、誉くんがこの学校に来てからというものの、時間が過ぎるのがものすごく遅くなったように感じる。
それもこれも、一年生の教室が近いせいだ。
職員室から一年生の教室へ行くには三年生の教室の前を通るのが一番早くて、先生たちは当然のように私たちの教室の前を通り過ぎていく。
だから、いつ誉くんと出くわせてもいいように常にアンテナを張っていなきゃいけない。
だって、もし出くわしたりでもしたら……。
「………っ、」
考えただけで胸が苦しくなる。
「……華恋、大丈夫?私が持って行ってあげようか?」
「だ、大丈夫。渡してくるだけだし。それよりも早く行かなきゃ先輩に怒られるんじゃない?」
そう言って黒板の上にある時計を指差せば。
「わっ。ホントだ!ごめんね?じゃあ行って来ます!」
時間を見た途端忙しなく動き始めたみっちゃん。
「いってらっしゃい!」
慌てて出て行くみっちゃんを笑顔で見送った私は、机に置いていた鞄と日誌を持って教室を出た。
「じゃ、よろしく」
「うん、分かった。部活頑張ってね」
「ありがと。じゃあな」
「バイバイ」
放課後。
今日も長い長い一日が終わった。
高校生になってもう三年目になるのに、誉くんがこの学校に来てからというものの、時間が過ぎるのがものすごく遅くなったように感じる。
それもこれも、一年生の教室が近いせいだ。
職員室から一年生の教室へ行くには三年生の教室の前を通るのが一番早くて、先生たちは当然のように私たちの教室の前を通り過ぎていく。
だから、いつ誉くんと出くわせてもいいように常にアンテナを張っていなきゃいけない。
だって、もし出くわしたりでもしたら……。
「………っ、」
考えただけで胸が苦しくなる。
「……華恋、大丈夫?私が持って行ってあげようか?」
「だ、大丈夫。渡してくるだけだし。それよりも早く行かなきゃ先輩に怒られるんじゃない?」
そう言って黒板の上にある時計を指差せば。
「わっ。ホントだ!ごめんね?じゃあ行って来ます!」
時間を見た途端忙しなく動き始めたみっちゃん。
「いってらっしゃい!」
慌てて出て行くみっちゃんを笑顔で見送った私は、机に置いていた鞄と日誌を持って教室を出た。


