キスで結ぶ赤い糸



「私の、こと……?」


意味が分からない。

なんで私のことを心配するの?



「俺は、華恋ちゃんの夢の妨げにはなりたくないんだ」

「……私の、夢?」

「そう。華恋ちゃんの夢」



私の、夢……。



「華恋ちゃんの夢は立派な弁護士になることだろう?」

「……っ」


そう言った誉くんは、今日逢って初めて笑顔を見せてくれた。


いつもの、優しくて温かみのある私の大好きな笑顔を。



「華恋ちゃんは今まで何の為に勉強してきたの?」

「……誉く──」

「尊敬するお父さんと同じ弁護士になる為だよね?」

「………」



そうだ。

私は大好きなお父さんと一緒に働きたかった。

その為に誉くんに家庭教師を頼んで必死に勉強してきたんだ。


それは誉くんにも伝えていた。

家庭教師である誉くんに私の目標を知ってて欲しかったから。