『はじめまして。本庄 誉と言います。よろしく、華恋(カレン)ちゃん』
『……っ』
逢った瞬間、ビビッときた。
ううん。ビビッとなんてそんな甘いものじゃない。
甘い痺れが電流のようにビリビリと体中に走り抜けた。
『……よろしく、お願いします』
『うん。よろしくね』
一瞬だった。
本当に一瞬で奪われてしまった。
私に向けられるお日様のような温かい笑顔に。
なぞる様に紡がれる優しい声色に。
控えめに差し出された男らしい大きな手に。
心を、全て奪われた。
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