キスで結ぶ赤い糸



“偽りの恋人”を買って出たのは愛華ちゃんの為だった。


私を妹のように可愛がってくれる愛華ちゃん。


私は、愛華ちゃんを安心させてあげたかった。


学校の養護教諭ともなれば響が異性に囲まれてるところを見る可能性がある。


響はそれを一番気にしていた。


当然のことだと思う。


誰だって恋人が異性に囲まれてるところなんて見たくないし。




だから“恋人契約”をしたんだ。


特定の“彼女”がいれば女子たちは群がってこなくなるから。



それに、私も特定の“彼氏”を作れば男が寄ってこなくなる。


響ほどモテる訳じゃないけど、どうやらかなりの物好きがいるらしく、私も度々告白される。


誉くんしか目に入っていない私からすればそれがかなり億劫で。


有名人の響と“恋人”になればそれがなくなるかな、なんて浅ましい考えもあった。


でも、その考えは間違ってなかったみたいで、響と付き合い始めたことを公言した途端、響に群がっていた女子たちはいなくなって、私に告白してくる男子もいなくなった。