******* 朝方。当然眠れなかった私は、そのまま脱力したようにソファに座っていた。 あの後の記憶はほとんどない。 ふと時計に目をやるとあと20分くらいで4時になるところだった。 ドタ。 物音がした。 何の音だろう? まぁ、いいや。いまはそんなの気にならない。 「愛海?」 しーんとした空間には似合わない優しい声が聞こえた。 声のした方を向くと、輝がこちらを向いている。 そっか、さっきの音は輝が起きた音だったんだ。