ギャップ彼女 1

私がぼんやりと膝を眺めていると、ふわりと体が浮いた。




…え?




「保健室行くぞ」



な、なんと蓮は私を抱っこしてきたんだ。
しかも。ただの抱っこではない。











いわゆる、お姫様…抱っこだ。






『蓮……歩けるから……その…降ろして…?』

「うるせぇ。俺様が抱っこしてあげているんだ。ありがたいと思え」





恥ずかしく、しどろもどろに言えば、ぶっきらぼうに答えた蓮。





『…うん…ありがとう』




口はいつも悪いけど、蓮はやさしいね。