ギャップ彼女 1




「一体何のつもりだ?」



蓮はミホの腕を掴みながら、眉をグッと寄せ睨みつけている。



「わ、わ、わたしは……そ…の…」




ミホは、真っ青な顔で視線を泳がせた。



「あ゛?」

「れ、れ、蓮さま…の為…を思って…」





か細い声でミホが言えば、蓮は掴んでいた腕を思いっきり払いのけ、



「は?誰がんな事頼んだんだよ!!」



と吐き捨てるように言った。




「失せろ。」

「次、こんな真似しやがったら女だろうが容赦しねぇ」

「ご、ごめんなさ…い」





私は、バタバタ走り去っていくミホ達を放心状態で見ていた。





何だかミホ達が可愛そうにも見えてしまう私は、偽善者だろうか…?