やっぱり…ムリ…。
怖い。どうしようもなく怖い。
信じたいけど、信じるのは怖い…
信じて、裏切られて、傷つくのが恐い。
だったら、はじめから人を信じたりはしない。
でも…。
優しく抱きしめられ、私の中には安心感がひろがっていた。
伊吹の言葉は、嬉しい。
うん。 何か嬉しい…
安心感からか今まで蓋をしていた感情が、あふれ出してくるのが分かった。
タスケテ…
ツライノ…
ヒトリボッチハ…イヤナノ
それと同時に涙も次から次へと溢れてくるわけで…
どうしよう…止まらない。
伊吹に包み込まれたまま、しばらく声もあげず泣き続けた。
いくら強がったとしても、やっぱりひとりは心細いんだ。でも、その感情は認めちゃダメなんだ。
今だけ。
そしたら、また強くなれる。
大丈夫。
私は、強いんだ。

