ギャップ彼女 1





やっぱり…ムリ…。
怖い。どうしようもなく怖い。
信じたいけど、信じるのは怖い…



信じて、裏切られて、傷つくのが恐い。
だったら、はじめから人を信じたりはしない。



でも…。
優しく抱きしめられ、私の中には安心感がひろがっていた。




伊吹の言葉は、嬉しい。
うん。 何か嬉しい…




安心感からか今まで蓋をしていた感情が、あふれ出してくるのが分かった。




タスケテ…
ツライノ…
ヒトリボッチハ…イヤナノ




それと同時に涙も次から次へと溢れてくるわけで…



どうしよう…止まらない。
伊吹に包み込まれたまま、しばらく声もあげず泣き続けた。





いくら強がったとしても、やっぱりひとりは心細いんだ。でも、その感情は認めちゃダメなんだ。





今だけ。
そしたら、また強くなれる。





大丈夫。
私は、強いんだ。