「…伊吹…ありがとう。」 本当に嬉しかった。 伊吹がそんな風に思ってくれるなんて 私は、大切な人を作りたくなかった。 大切だと思えば思う程、裏切られた時の悲しみが大きいから。 人と深く関わりたくない。 深く関わったって良い事なかった。 もう2度と、あんな思いは味わいたくない。 また、あんな思いをするのなら、一人のが楽だ 最初から一人ならば、失うものはないから。 でも… 伊吹の大切に思っているという言葉で、心に火が灯ったみたいだった。 心の中が…温かい。